皆さんは、パリオリンピックを夜な夜なご覧になっていましたか?
日本選手たちの活躍は目覚ましいもので…今後もとても楽しみな結果だったと思います。
今回は、スポーツネタのコラムです。
テニスやバドミントンなどのスポーツ用品で知られるヨネックスが、好調に業績を伸ばしています。パリオリンピックでも、日本代表選手や多くの海外選手がヨネックスの製品を使用しており、その品質の高さが伺えます。
ヨネックスは戦後に米山稔さんが創業され、当時は木製ウキ(漁業製品)を製造していた会社でしたが、次に商機を見出したのは海外から日本への導入が始まりブームを迎えつつあった「バドミントン」でした。
ヨネックスは初め、ラケットのOEMメーカーとしてスタートしましたが、OEM元の会社が倒産した際に『ヨネヤマ』というオリジナルブランドで再建したそうです。 ラケットを提供した選手や団体(学校)が次々と優勝することで、ヨネックスの知名度は一気に上がりました。
現在、ヨネックスはバドミントンを主力とするスポーツ用品メーカーですが、漁業製品からバドミントン…そしてテニス事業に参入し、こちらも有名選手との契約を勝ち取ることで、代表的なメーカーとしての地位を確立しました。 その後はゴルフやスノーボードでもシェアを拡大していきます。やはり、長い歴史を持つ企業は、時代の変化に応じて徐々に業態を変えていくものですね。
ちなみに、売上の約60%がバドミントン用品、続くテニス用品が約16%、ゴルフ用品が約2%といった構成です。(参考:日本経済新聞)
老舗で成熟した企業に見えるヨネックスですが、ここ数年の売上・利益の成長は非常に顕著です。
2024年3月期の売上高は1,164億円、営業利益は116億円を超えています。進行期である2025年3月期にも増収増益が見込まれているそうです。
ただ、日本のバドミントン人口は、つい最近まで増加していたものの、コロナ禍で一時的に落ち込んだ後に回復、そこからは微減傾向にあるようです。(参考:総務省調査)
そこでヨネックスは「グローバル成長戦略」を掲げ、新たな市場展開を見据えているようで、世界的にもコロナ禍では販売が落ち込んだものの、中国選手の活躍などで代表選手と契約するヨネックスが注目を集めています。 中国・アジア、欧米市場の活性化により、結果的にコロナ前を大きく超える成長を遂げたようです。オリンピックでも世界的に人気のスポーツなので、世界に目を向ければ更なる成長が見込めるわけです。
特に成長を牽引してきたのはアジア市場のようです。
上述の中国以外にも、台湾や東南アジア、韓国、インドでも展開しており、2024年3月期の実績では664億円、グループ全体の半分以上をアジア地域で売り上げているのです。
成長戦略として、今の当たっている地域以外の比率拡大を目指しているとのことです。
価値観やライフスタイルが大きく変化する中、海外市場を強化することで、バドミントンやテニスに特化した強みを活かし、中長期的な成長を目指している代表的な企業と言えるでしょうね。
_____________ 経営コンサルタント 渡邉拓久
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