皆さんは、スマホのカメラ機能ではなく、従来のカメラを使うことは最近ありましたか? カメラの中でも最近「チェキ」が売れているようです。 確かに大型家電量販店や、東急ハンズ、LOFTなどにも販売ブースが必ずあります。 失礼ながら「今さらチェキ?まだ売れているの?!」と思っていたものの、まさかの好調な売れ行きのようでビックリしました。
ご存知だとは思いますが「チェキ」は、撮ったその場で現像された写真フィルムが出てくるというものです。 1998年に富士フイルムから発売され、今年2023年で発売25周年を迎えるそうです。 スマホの登場で、写真は誰にでも撮影できるものとなり、即座にデータをやりとりできるなど便利になりました。 スマホのカメラ機能の進化とともに、チェキのようなアナログカメラは衰退していきそうなものですが、そのアナログ感が逆に魅力となっていると言うのです。
近年はBluetoothでスマホと連携させることで、楽しみの幅を広げる製品を開発したそうです。 本体での撮影だけでなく、スマホで撮った写真の印刷もできるハイブリッドタイプと、スマホで撮った写真を印刷するためのスマホプリンタータイプの2種類があります。 特に好調なのは遊べるスマホプリンター「Link」シリーズ。初号機は2019年に発売され、ランダムもしくは簡単なテストの結果に基づく「相性診断機能」などが話題。 さらにはリニューアル製品として2022年に「INSTAX mini Link 2」を発売。 止まることなくアナログ版なりの機能を発展させているわけです。
この製品は単にプリンターとして使えるだけではないようで、プリンター本体をスプレーのように持っている姿を専用のスマホアプリで撮影することで、空間に絵や文字を描くことができるAR(拡張現実)機能を搭載しているというのです。凄い進化ですよね。 この新製品が牽引し、さらには俳優の広瀬すずさん、横浜流星さんが広告塔となりチェキで遊ぶ広告も功を奏してか、2022年国内での売り上げは前年度比3割増だったそうです。
また本体の機能だけでなく、チェキ専用フィルムのサイズ展開も拡がっています。 現状、定番のカードサイズに、2倍サイズのワイド、正方形のスクエアの3種類に拡大展開。 販売の伸びが著しいのはスクエアフィルムのようで、2022年度までに販売数量は約6倍で、さらなる販売数増加を見越しているそうです。
INSTAX mini Evo
最近では、若い女性が中心だった顧客層にも変化が出ているようで、男性層への販売の伸びが大きくなっているのが、クラシカルなデザインの「INSTAX mini Evo」。 かわいいカメラが中心のチェキのイメージを変えた製品(お値段も大人なお値段)です。
スマホの普及により、写真を撮るための機械である従来のカメラの販売台数は激減しました。 カメラはスマホの手軽さだけではないカメラ本来の撮影機能に長けていることは確かですが、プロやアマチュアカメラマン向け以外に大きな需要を作り出せていないことは、誰もが想像できると思います。 一方、チェキの使い心地や楽しさはスマホにはありません。 チェキの写真は、キーホルダーとしてバッグにぶら下げたり、透明なスマホカバーの中に挟んだり様々なカタチで活躍しているそうです。 チェキは今後も、スマホを味方につけて好調な売れ行きを維持しそうな感じですね!
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クオリアグローバルマネジメント株式会社
代表取締役/経営コンサルタント
渡邉拓久
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